包茎でもあまり困っておらず、問題ないと感じているかもしれません。しかし、包茎には数多くのデメリットがあります。悪臭の原因となったり、ときには包茎がコンプレックスなったりなど、女性とうまく付き合えないこともあるでしょう。さらに老後、介護をしてもらうときにも、迷惑がかかるかもしれません。本記事では、デメリットの詳細や手術・治療をすべき人について解説します。
女性は包茎に対して、あまり良い印象を持っていません。包茎のペニスは悪臭がすることが多く、そこから下記のようなマイナスのイメージを持つからです。
包茎のデメリットで、衛生面・健康面に関するものは以下のとおりです。
悪臭の原因に始まり、病気になるリスクまで、包茎には多くのデメリットがあります。下記でなぜこれらのデメリットに繋がるのか、詳細を確認しましょう。
包茎の状態だと、亀頭部分に恥垢(ちこう)が溜まりやすく、それが悪臭の原因になってしまいます。恥垢は汗や尿、精液などが混ざってできたものです。入浴時にきちんと皮をむいて洗うのが望ましいですが、包茎の種類によっては皮がむけない方もいます。また、皮をむいて洗ったとしても、シワの内部までは洗いきれず、老廃物が溜まり恥垢となってしまうこともあります。
亀頭部分に溜まった恥垢は細菌の温床となり、亀頭や包皮に細菌が感染すると炎症が起こる恐れがあります。亀頭が炎症を起こすと亀頭炎となり、包皮が炎症を起こすと亀頭包皮炎となります。また、陰毛が包皮に巻き込まれた状態で、無理に引っ張ってしまうと内板が傷つき、細菌が入り炎症が起きてしまうこともあるのです。子どもに起きやすいとされていますが、包茎ならば大人でも発症するリスクがあるので注意が必要です。
包茎の中でもカントン包茎や真性包茎(しんせいほうけい)の場合、勃起障害や射精障害になる危険性が高いです。カントン包茎や真性包茎は、勃起すると痛みが生じるため勃起不全になってしまうケースや、痛みにより射精にまで至らないことがあるからです。仮性包茎(かせいほうけい)の場合も、ペニスがコンプレックスとなり、心因性の勃起障害に陥るケースがあります。
陰茎癌は、亀頭部に発生することが多い悪性腫瘍です。日本では0.5%と非常に低い割合ですが、60歳以上の人に発症することが多いです。陰茎癌になった方の多くが包茎だったため、包茎が大きな原因の1つと考えられていました。昨今はヒトパピローマウイルス感染が、深く関わっているのではないかと示唆されています。しかし、包茎と陰茎癌の関連性が全く否定されたわけではなく、発症のリスクがあることは覚えておくとよいでしょう。
包茎は亀頭部分に病原菌が発生しやすく、性病になる恐れが高くなります。包皮に覆われた亀頭部分に、尿や精液などが溜まって恥垢が発生し、それが病原菌の温床になるのです。性病というと性交渉による感染をイメージしがちですが、性交渉をしなくても発症する炎症も含まれます。包茎の方がかかりやすい性病は、包皮炎と尖圭(せんけい)コンジローマです。尖圭コンジローマは、亀頭の周辺にイボ状のものができる病気で、性病ではないフォアダイスとよく似た症状であり自覚症状もないため、気になったら専門医に相談しましょう。
普段は仮性包茎であっても、早急に手術を要するカントン包茎になる危険性があります。カントン包茎は皮をむいて亀頭を出そうとすると、亀頭や陰茎が包皮に締め付けられ、元に戻せない状態です。仮性包茎の状態でも炎症を繰り返し、皮の出口部分が固くなってしまうとカントン包茎になります。カントン包茎は、勃起時に無理やり皮をむくと包皮によって亀頭下部が締め付けられ、最悪の場合は細胞が死滅してしまう恐れがあります。
うまく包皮をむけないと、包皮が妨げとなり尿がまっすぐ飛びません。また、真性包茎やカントン包茎だと尿が一旦皮の中に溜まり、そこから勢いよく尿が押し出されるので飛び散ってしまうのです。便器外に飛び散ってしまうことも多く、それがストレスになる方もいるでしょう。
包茎には衛生面・健康面以外にも、パートナーとの性問題に関わるデメリットが出てきます。具体的には、以下のような性問題のデメリットが挙げられます。
自分だけではなく、パートナーにも迷惑をかけてしまう恐れがあります。具体的にどのようなデメリットか確認しておきましょう。
包茎が原因で早漏になりやすいです。亀頭が包皮に覆われているため、外部からの刺激に慣れておらず少しの刺激でも射精してしまうのです。すぐに射精してしまうと、パートナーを満足させることが難しく、自分でも不甲斐ないと感じて性行為を楽しめなくなってしまうでしょう。
包皮が射精を阻害してしまい、妊娠しにくい状況を作っている恐れがあります。また、包茎によりペニスを清潔に保てないと、自身が性病にかかるばかりか、パートナーにも移してしまうリスクがあるのです。子宮頸がんの原因の1つにヒトパピローマウィルス(HPV)があり、種類によっては子宮頸がんのリスクを高めます。HPVに感染したペニスで性行為を行うと、パートナーも感染してしまう危険性があります。
包皮とゴムの間に空気が入ることで、ゴムが外れやすくなってしまいます。また、包茎の亀頭は刺激に敏感であり、ゴムを被せる刺激に耐えられず、ペニスの勃起状態が保てないこともあるでしょう。もし、コンドームをつけられたとしても、包皮があるとゴムがきちんと密着せず、挿入後の動きで外れてしまうこともあります。
余った包皮が腟内でスライドしてしまい、女性に与える摩擦感や刺激が減ってしまいます。また女性だけではなく、男性側も皮が邪魔になり刺激を感じにくくなるでしょう。
真性包茎やカントン包茎だと、挿入時に痛みを感じて性行為ができないことが多いです。勃起しても皮がむけない真性包茎の場合、無理に挿入すると皮がむけてしまい、ペニスを圧迫してしまうかもしれません。パートナーにも関わる問題ですので、早急に手術を受け、改善するのがよいでしょう。
包茎にも、下記の4つのようなメリットがあります。
包茎は、手術が必須ではありません。日常生活に大きな支障がなければ、上記のような恩恵を受けることもあります。メリットについて、下記で詳細を紹介します。
包茎だと、勃起しやすいというメリットがあります。亀頭に皮を被っている状態が長いので、亀頭があまり刺激に慣れておらず、少々の刺激でも反応してしまうからです。男性側の反応がよく、すぐに勃起してくれればパートナーも嬉しく感じるでしょう。
勃起しやすいのと同じように、感度がよいことも包茎の特徴です。理由は同じように、亀頭が外部からの刺激に慣れていないからです。
非包茎のペニスよりも、包茎のほうが相性がよい女性もいます。非包茎の場合、皮がしっかりむけるので、亀頭が膣内で擦れるときに痛みを感じる女性もいるのです。体の相性は良し悪しがあるので、一概に包茎は性行為で女性を喜ばせられないとはいえません。
挿入時に余っている皮を気持ちよく感じる、包茎の亀頭のほうが刺激がソフトに伝わってくるという点で、包茎を好む女性もいます。また挿入時だけではなく、勃起していない状態の触り心地が好きという意見もあります。男性にとって包茎はコンプレックスに感じるかもしれませんが、女性にとってはその秘密を知っていることが嬉しくもあるようです。
自分は包茎の手術をすべきなのかと、悩んでいる方もいるでしょう。本項目で、包茎の治療をしたほうがよい方の特徴を紹介します。
包茎にコンプレックスを持っている方は、手術をおすすめします。包茎をコンプレックスに感じていると、心因性の勃起不全(ED)になることがあります。また、パートナーとの性行為や人前でペニスを見せるのが嫌になってしまい、人間関係にも支障が出る恐れがあるのです。手術をすれば、臆することなく女性と付き合えるようになり、旅行先で他の人と入浴するときも自信を持てるようになるでしょう。包茎手術後は性行為だけではなく、仕事にも積極的になったと感じている方もいます。
手術をすれば、性行為における問題を解決できます。包茎によるセックス時の問題は、挿入時に痛みを感じることや、パートナーが満足するような刺激を与えられないことなどです。しかし、包茎の治療をすれば自然と皮がむけるようになるので、痛みはなくなります。そしてしっかりと亀頭が露出されるので、パートナーにも十分な刺激を与えることができるでしょう。また、手術後のペニスが長くなったと感じる女性もいるので、より満足してもらえます。
包茎による炎症を経験したことがある方は、手術により改善できるでしょう。包茎の状態は、どうしても亀頭や包皮に汚れが溜まりやすいです。また、皮に絡んでしまった陰毛を取ろうとして内板を傷つけてしまい、そこから細菌が入ることもあります。手術を受けて亀頭が常に出ているようになれば、清潔さを保てるので炎症になりにくくなるでしょう。
介護を受けるようになったら包茎では迷惑がかかる、孫と一緒にお風呂に入るときのために自信を持てるペニスにしたいなどの理由で、包茎手術を受ける方もいます。また、若いときは包茎ではなくても、年を取って肥満体型になり包茎になることや、加齢によってペニス自体が衰え包茎になることもあります。手術を受けることで、心豊かなシニアライフを楽しめるでしょう。